サッカーJ1の川崎フロンターレが27日、JR川崎駅前の川崎モアーズ(川崎市川崎区)にJリーグ史上初めてとなる公式カフェをオープンした。6月30日までの期間限定で、フロンターレの“風呂”から連想する銭湯をモチーフにした装飾や試合映像が流れる大型ビジョンなどで来場者を楽しませる。
「川崎フロンターレ カフェ&ダイニング ~川崎モアーズの湯~」と名付けた公式カフェ。つるされたライトには風呂桶(おけ)を利用、壁面にはホームの等々力陸上競技場や友好協定を結ぶ岩手県陸前高田市の花「つばき」をペンキ絵調で描いた幕を覆った。フードメニューにも、同市の名物料理ホルモン焼きや三陸産かつおのたたきなども並べられ、売り上げの一部は同クラブの被災地支援の募金にあてられる。
限定カフェでしか買えない風呂桶やキーホルダーなども販売され、家族連れらが商品棚に手を伸ばした。家族3人で訪れた高津区の柿田憲司さん(47)は「陸前高田市の名産も食べられるし、ファンとしてうれしい限り。チームへのエールを込めて、グッズも購入します」と笑った。
フロンターレの藁科義弘社長(61)は「東京五輪後には等々力競技場の整備が始まり、客席が減る影響でチケット売り上げなどの激減が見込まれる。新しいビジネスを考えていかないといけないし、ファン同士の交流の場や陸前高田への復興の応援につながれば」と期待を寄せた。