他にはない神奈川のニュースを!神奈川新聞 カナロコ

  1. ホーム
  2. スポーツ
  3. 県内聖火走者3人の思い 五輪・パラ、来夏に延期

県内聖火走者3人の思い 五輪・パラ、来夏に延期

スポーツ | 神奈川新聞 | 2020年4月2日(木) 09:59

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京五輪・パラリンピックが来夏に延期されたことを受け、3月末から全国を巡回する予定だった聖火リレーも目前で延期となった。県内の聖火ランナー3人に思いを聞いた。

喜び分かち合いたい
幼稚園園長 石井秀卓さん


「新たな気持ちで走りたい」と話す石井さん=鎌倉市大船
「新たな気持ちで走りたい」と話す石井さん=鎌倉市大船

 「ウイルス感染が広がり、世界中がパニックになっている。無理やりやるより、延期になって良かった」。鎌倉市大船のひがし幼稚園園長・石井秀卓さん(55)は冷静に受け止める。

 聖火ランナーに応募したのは、「東日本大震災からの復興への希望を多くの人と分かち合いたい」との思いからだという。

 石井さんは、震災直後から宮城県気仙沼市や石巻市などに足を運び、幼稚園バス寄付や物資の運搬などで支援した。地元・大船の仲間が地名の似た縁から立ち上げた、岩手県大船渡市の支援イベント「大船to大船渡」には初回から出店者として関わり、3年目からは実行委員会会長を担い、約5万人を動員する祭りに育ててきた。

 大船渡の産業を盛り上げようと現地企業に出店してもらい、大船の出店者は岩手産の食材を使った商品を提供する。そんなつながりをきっかけに、鎌倉市と大船渡市は2014年にパートナーシティーとして提携。現地の食材を日頃から仕入れる飲食店も出てきた。「年一度の祭りを機に、大船渡を中心とした東北と、日常でつながれたら」。抱いていた思いは、着実に実を結んでいる。

 今年は目標だった10年の節目。「皆さんと歩んできた復興への思いや、感謝を込め走りたい」と希望していただけに、五輪や聖火リレーの延期が決まるまでは「どうなってしまうのかと気持ちが揺れていた」という。

 ウイルス感染の終息は見えず、園長として子どもたちを守るための対応を模索する日々の中、東京五輪は来年7月23日開幕と決まった。「一番大変なのは選手たち。困難を乗り越えた時、その喜びを、多くの人と分かち合うリレーができたら」と願う。

現役選手の無事祈る
ロンドンパラで金 秋山里奈さん

 
 

東京五輪に関するその他のニュース

スポーツに関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング