いよいよ開幕まで半年を切った東京五輪。開催国枠で既に出場権を確保しているバスケットボール女子の中核を担うのは、宮沢夕貴(JX-ENEOS、金沢総合高出身)だ。社会人9年目。今季は新たなプレーヤー像を描きながら地歩を固める日本のエースに注目だ。
2012年1月5日。Wリーグ、実業団、学生など全てのカテゴリーを含めた日本一を決める全日本選手権女子準々決勝。社会人チームを次々と撃破し高校勢では49年ぶりの8強入りを果たした金沢総合の「下克上」がついに幕を閉じた。
忘れもしない。大黒柱の主将としてチームを引っ張り続けた未来のスター候補の高校ラストマッチ。卒業後はWリーグの強豪、JX-ENEOSへの入社が決まっていた宮沢は、悔しさと達成感の入り交じった涙を流しながら誓いを立てた。
「オールラウンドの選手を目指し、日本代表に入って世界と戦いたい」