ボクシングを通じて日越の交流を広げようという「日本-ベトナム・ボクシング交流戦」が11月20日、ベトナム・ホーチミン市で開かれる。両国のプロ・アマ選手による国際交流戦イベントは初めて。川崎新田ボクシングジム(川崎市多摩区)を中心とする実行委員会の斉藤義晴委員長は「ベトナムと日本、川崎がスポーツだけではなく、産業、文化など幅広い事業で親交を深めていけるようにしたい」と意気込んでいる。
試合は、同ジム所属で東洋太平洋女子3階級制覇の三好喜美佳選手のエキシビションマッチのほか、プロ選手の6回戦2試合、4回戦3試合、アマチュア3回戦3試合。
同ジムの新田渉世会長によると、ベトナム戦争以降、同国では一時期ボクシングが禁止されていた。同会長は「格闘技が盛んな中でまだまだメジャーとはいえない。それだけに無限の可能性がある」とみる。昨年1月、ホーチミン市にジムを開設し、普及と交流に努めていたところ、同市側から交流戦の打診があった。
「スポーツのまち・かわさき」のアピールにもつながると市や市スポーツ協会、商工会議所などの協力で開催が実現。当日は会場に川崎の企業やスポーツのPRブースも設ける。
11日の会見で、三好選手は「ヘッドギアを着けず、スピード感のあるボクシングをベトナムの方々に楽しんでもらいたい」と意欲を口にした。
同国にはチケットを買ってスポーツを楽しむ習慣がなく、入場無料で開催するため、実行委は14日からインターネットのクラウドファンディングで資金を募る。スポンサーも募集中。詳細は同ジムのホームページ参照。