県高校総体のソフトボール女子決勝が17日、小田原市の酒匂川スポーツ広場で行われ、厚木商が1-0で向上を下し、3年ぶり22度目の優勝を飾った。厚木商は初回1死三塁に矢藤が右前適時打を放って先制。右腕松本は7回5安打で完封した。
「今」を信じ、迷いなく
最大のヤマ場は六回だ。1点リードの厚木商は無死から3連打を浴びて満塁とされ、後続を左飛、中飛に打ち取るも、なお一打逆転のピンチ。しかし、2年生右腕・松本の集中力は研ぎ澄まされていた。
「相手はストレートしか狙っていなかった。いつもなら無理だけど、今日はいける」(松本)。フルカウントから主将の捕手和田が要求したのは、この日さえ渡っていたチェンジアップ。長打もあり得る“遅球”の選択にも「迷いはない」とバットに空を切らせ、虎の子の1点を守り切った。