関わり楽しむ誕生会
いろいろな表現で気持ち伝え合い共有
「ハッピーバースデー トゥーユー♪」
2月下旬、県立相模原中央支援学校の教室に、幼稚部の子どもたちの明るい歌声が響く。視覚障害教育部門の幼児2人と聴覚障害教育部門の幼児3人が一つの教室に集まり、誕生会が始まった。
異なる教育部門のため、普段は別々の教室で活動している子どもたち。部門の垣根を超えて友達との関わり合いを楽しんでいる。
歌が終わると、今日が誕生日の女の子に、プレゼントのメダルを手渡す。
「おめでとう。どうぞ」。メダルを渡す係は、いつも争奪戦だ。今回は、じゃんけんで勝ち取った男の子が係となり、そっと女の子の首にかけてあげる。
「ありがとう!」。誕生日の女の子は、友達から受け取ったメダルをしっかりと両手で握りしめて、うれしそうにほほ笑んだ。
気持ちの伝え方や表現方法は、一人一人違う。手話で伝える子、声で伝える子、それぞれ自分の言葉で、自分の方法で、お互いの気持ちを伝え合う。
そして、いよいよ誕生日ケーキの登場だ。電気を消した教室で、ろうそくの火がともされると、子どもたちの表情がよりいっそう期待感に満ちてくる。
「せーの、ふぅ~」
「あれ、消えない」
「頑張れ、頑張れ」
「もう一度、ふーっ」
思い切り息を吹きかけ、ろうそくの火が消えた瞬間、「おたんじょうびおめでとう!」の言葉とともに、温かい拍手が送られる。その時、その場面での気持ちを子どもたちが共有する瞬間だ。
いろいろな表現により、気持ちを伝え合うことで、友達同士の関わりがさらに広がっていく。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート
神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/