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コロナ時代の挑戦シリーズ第2回 ノースセール・ジャパン
「世界のセール」ガウンに転用

PR | 神奈川新聞 | 2020年9月28日(月) 00:00

[PR]横浜銀行

 五輪種目のヨット競技・470級を主戦場に、過去6大会で約8割のメダル獲得に寄与する、世界的なスポーツパーツメーカーが横浜市内にある。横浜市金沢区のヨット用セール(帆)の製造販売業、ノースセール・ジャパン代表取締役社長の鹿取正信さんと社員は、自社の素材をガウンに転用し、コロナ禍が直撃し物資不足に陥った医療現場を支えた。経済や物流が止まる〝向かい風〟に、高い技術力と即応性で立ち向かった。

コロナ禍で医療物資が不足した歯科医などで活用されたノースセール・ジャパン製のガウン。厚さ1ミリに満たないポリエステルの布地にウレタン系のコーティングが施され、防水性と気密性に優れる(同社提供)

顧客の声 いち早く形に

-セールメーカーがガウンに着目した経緯をお聞かせください。
 医師兼病院経営者である船のオーナーから、4月上旬に「実はガウンが不足している。セールの布を使って作れないか」と提案を受けました。普段利用していた不織布製の現物を送ってもらい「これならうちの帆でできる」との感触をもとに、試作品を数日で作り上げました。競技の緊急発注にも対処してきた即応性を発揮できたのではないかと思います。

ノースセール・ジャパン代表取締役社長の鹿取正信さん。自身も国際大会・アメリカズカップに技術チームの一員として参戦するなど、その高い技術力と経験値で世界的スポーツパーツメーカーをリードする。

 4月の緊急事態宣言が出たあたりの1カ月半で2千枚超の発注がありました。当時は最も物資も経済も止まっていた段階で、雨がっぱで代用する話もありました。防水性と気密性は高いけれど、あくまで医療の緊急用に使えるガウン。雨がっぱよりは素材が高価だが繰り返し使える、という位置付けを目指しました。医療関係機関、介護施設などの需要に応えることができました。

新たな価値 見いだす時

-コロナ禍から得たものは何ですか。
 普段作っているものは、競技に携わらない人たちから見れば、生活必需品ではないもの。でも、それが必要とされ、「うちが持っている素材で役に立てるなら」との思いを形にできました。スポーツや演劇にしても、あれだけ中止となると誰もが見たいと思うようになりました。それらの一つにヨットもあるのかなと思います。今後リモートワークが普通になってくると、そういった新しい価値観が見いだされていくのではないでしょうか。

レースで必要に迫られたセーラーの緊急発注にも対応してきた即応性を発揮し、ゴールデンウィークは休日返上で製作にあたった工場。経済が停滞した4月の緊急事態宣言前後だっただけに、その行動力・技術力が賞賛された(同社提供)

 うちの強さは社員の大半が競技経験者で、それぞれの切り口を持っています。選手として日本一の経験がある社員が、今回はセーリングのウェブ講習会を開催しました。コロナ以前からオンライン開催の必要性を感じていて、会議ツールの活用なども併せて準備をしていました。セーラーたちも在宅することが多かったので、時宜にかなっていました。

ヨット競技470級で世界シェア約8割を占める同社のセール。社員の大半が競技経験者という強みを生かしたサービスの提供に加え、高度な計算技術とものづくりの技に裏打ちされた商品に、世界のトップセーラーが信頼を寄せる。

常に挑戦者の気持ちで

-ヨットのように「風向き」を捉えるのが得意なのでしょうか。
 現状維持に安住することはしたくありません。常に新しいものを追求しもっといいことをやろうという、社風というか社員全員が常にそういうメンタリティーを持っています。その積み重ねの一部がガウンやウェブ講習会だったのかもしれませんね。

浜銀総合研究所の視点
環境変化が激しい現代において、競争優位性は市場のポジションではなく内部資源にあると考えられています。ガウンの製作は、トップアスリートの声に真摯(しんし)に向き合うことで培われた高い技術力とスピードという当社の強みが、コロナ禍という未知なる逆風にも耐えうる真の強みであることをうかがわせる事例といえます。
(経営コンサルティング部主任コンサルタント 太田和正)

DATA
ノースセール・ジャパン
本社ロフト 横浜市金沢区白帆4-3、関西ロフト 兵庫県西宮市西宮浜。
1987(昭和62)年創業、1988年設立。1998年に本社を現在地に移す。主力製品の一つはヨット470級のセールで、世界シェア約8割を誇る。直近6大会の五輪では同級計36個のメダル中、金メダル9個を含む28個を同社製のセール使用艇が獲得するなど、世界トップの競技者からの信頼は厚い。高度な計算技術とデザインした形状を正確に作り上げるものづくりの技術が根幹を支えている。

神奈川県内で新たな挑戦を行う人や企業を紹介していきます。
横浜銀行は地域の皆さんの活動を応援しています。

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