東京湾最古の灯台で、横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナル沖にある横浜北水堤(すいてい)灯台で4日夜、落雷のため灯火が消えるアクシデントがあった。5日午後5時45分に復旧。第3管区海上保安本部(横浜)は、灯火が消えることは「めったにない」として原因究明を急いでいる。
消灯の一報が同本部に入ったのは4日午後7時半ごろ。横浜海上保安部が灯台見回り船を出動させ、同11時15分ごろに仮灯器を設置し点灯させた。同日夕は局地的に雷を伴った激しい雨が降っていた。消灯による船舶航行への支障は生じなかったという。
同保安部は、灯台から離れた場所への落雷であっても装置に高い電圧が瞬時に加わり、機器を破壊した可能性があるとみている。同灯台の光源は2009年に白熱灯から発光ダイオード(LED)に切り替えられた。
1896年5月16日に点灯を開始し、関東大震災では倒壊を免れた。当初は石油ランプ、ガス灯と光源を替えながら120年間点灯し、船乗りや市民らから「赤灯台」と親しまれている。