紫色のハクサイにジャガイモ、黄色のニンジン、黒キャベツ…。今月5日、ホテルモントレ横浜(横浜市中区)に、スーパーでは見かけないような珍しい野菜がずらりと並んだ。
ホテルやレストランで構成する「NPO法人横浜ガストロノミ協議会」のメンバーらと、市内農家との交流会。双方を結び付け、市内の飲食店が地元の農産物を提供するきっかけにしてもらおうと、市が初めて企画した。
参加者の中にはジーンズにキャップといったカジュアルないでたちの男性もいれば、横浜を代表するホテルの総料理長たちの姿も。ホテルモントレが用意した地場野菜を使った料理を味わいながら、名刺交換をしたり、野菜について語り合ったりした。
同協議会理事長で「横濱元町霧笛楼」総料理長の今平茂さんは、その光景に目を細めながら、力を込めた。
「おいしい物がある所に人は集まる。地産地消はひいては観光にも寄与する。地元の野菜をさらに使うことで、農家さんの発展、街の活性化につながれば。今日はいわば、そのための『始まりの始まり』だ」