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障害者殺傷事件考
時代の正体〈422〉異色トークライブ(中) 意思疎通の問題どう考える

社会 | 神奈川新聞 | 2016年11月26日(土) 11:53

熊篠慶彦さん(左)、岡原正幸さん(右)
熊篠慶彦さん(左)、岡原正幸さん(右)

 「特別支援学校で一緒だった、重度知的障害の同級生を思い出してしまうと、先に行けない」。東京・渋谷の「ロフト9渋谷」で開かれたトークライブ。立ち止まるNPO法人ノアールの熊篠慶彦理事長に、慶応大の岡原正幸教授は「ランダムに人は生きていない」と疑義を呈した。

次に行けない


熊篠慶彦理事長=以下熊篠
 僕、小学1年から3年まで特別支援学校に通っていたんです。ちょうど40年前。身体障害の子も知的障害の子も一緒くたの学校で、同級生にも一人、最重度の知的障害の子がいた。


イベント主催者 熊篠慶彦(くましの・よしひこ)さん NPO法人ノアール理事長。1969年生まれ。障害者の性について支援や啓発活動を行っている。脳性まひがあり電動車いす利用者。著書に『たった5センチのハードル 誰も語らなかった身体障害者のセックス』(ワニブックス)、共編著に『身体障害者の性活動』(三輪書店)など。
イベント主催者 熊篠慶彦(くましの・よしひこ)さん NPO法人ノアール理事長。1969年生まれ。障害者の性について支援や啓発活動を行っている。脳性まひがあり電動車いす利用者。著書に『たった5センチのハードル 誰も語らなかった身体障害者のセックス』(ワニブックス)、共編著に『身体障害者の性活動』(三輪書店)など。

 少なくとも、僕にとっては意思疎通ができない存在だった。副担任はずっとその子に付きっきり。僕は彼に髪を引っ張られたりたたかれたりしていた。言っても改善されない。通じているのかも分からない。観葉植物を食べてしまった姿が印象に残っている。

 こっちが何か話し掛けても、答えてくれる訳でもない。出席を取っても「はい」って応えない、名前を呼んでも振り返ってくれない。「いただきます」も、「痛い」もない。常に「ああ、うう」って。2年間同じクラスだったけど、成長していく同級生の中、彼の変化は僕には分からなくて。

 津久井やまゆり園の事件が起きたとき、僕は彼のことを真っ先に思い出した。

 今は交流がないけれど、僕と同い年の46歳で、親御さんも70歳ちょっと。あの状態のまま年をとったとしたら、多分親御さんは面倒を見切れない。もしかしたら、津久井やまゆり園ではないにせよ、どこかの施設に入所している可能性もあるだろう。

 そう考えていったとき、

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