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新型コロナ
届け先生の声 平塚の小中と幼稚園、18日からラジオ番組

社会 | 神奈川新聞 | 2020年5月17日(日) 12:00

FM湘南ナパサで放送する児童へのメッセージをパソコンに収録する教職員ら=平塚市立花水小学校
FM湘南ナパサで放送する児童へのメッセージをパソコンに収録する教職員ら=平塚市立花水小学校

 新型コロナウイルスの感染拡大で臨時休校となっている平塚市内の小中学校と幼稚園の教職員らが子どもたちに向け、メッセージを送るラジオ番組が18日から、FM湘南ナパサ(78・3MHz)で始まる。長期化する休校に不安を抱く子どもへ、先生たちが優しく、熱く語りかける。「負けないで。一緒に乗り越えていこう」。オンライン環境も整わない中、手探りで教材作りをしながら奮闘を続ける教育現場をのぞいた。

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 新たなラジオ番組は「せんせいからみんなへ」。開始を控えた12日、市内最多の千人以上の児童が通う市立花水小学校(同市龍城ケ丘)の事務室で、新任2人を含めた教員6人が子どもたちへのメッセージを吹き込んでいた。

 「みんなに会いたくて仕方がない毎日です。みんながちょっとでも元気になるために楽しい時間をお送りします」。6年生担任の平賀昌子教諭がパソコンのマイクに向かって語りかける。この日は19日朝に放送される2分間のメッセージの収録。リハーサルを繰り返し、6人が交互に声を吹き込んだ。

 同校では4月6日に簡略化した入学式と始業式だけ行い、翌7日から休校が続く。教員がドリルやプリントなどの教材を用意し、児童が2週間ごとの教材の受け渡し日などに提出している。

 「低学年の場合は特に子どもたちの様子を見ながら授業をするのが大事」と武井博久校長は“一方通行”の教育の難しさを語る。周辺自治体ではオンライン授業を始めるケースもあるが市教育委員会は「ネット環境が整っていない家庭もある。教育は平等であるべき。紙の教材を郵送などするのが望ましい」とオンラインの導入には消極的だ。

 市立学校の多くは、各校独自のホームページを開設していない。同校も地元自治会が管理するウェブサイトを「間借り」して、新1年生のために「学校探検」の動画を公開している。

 現場の教員も歯がゆさを感じている。6年生にとっては貴重な最後の1年であり、平賀教諭は「普段通り学校生活を満喫させてあげられない悔しさがある。これから少しでも多くの思い出をつくってあげたい」と1日も早い学校再開を心待ちにしている。

 番組は29日(24日は休み)まで毎日3回放送。午前9時と午後0時5分、午後4時半から各10分間の放送(23日のみ午後6時半~同7時の1回)で、市内の小学校28校と中学校15校、幼稚園2園がそれぞれ2分から5分の枠で出演する。

 
 

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