新型コロナウイルスの感染拡大に便乗した特殊詐欺事件の被害が県内で発生している。3月下旬から数件確認され、被害総額は約200万円という。県警は「犯人は不安につけ込んでくる。いま一度冷静になって、分からないことはしっかりと確認してほしい」と注意を呼び掛けている。
県警捜査2課によると、市役所職員などを装った男から電話があり、「コロナウイルスの助成金が出る」と言ってキャッシュカードの暗証番号を聞き出した上で、「あなたのカードは古いので交換する」と言い、金融機関の職員を装って訪問した男がカードをだまし取ったという。金融機関を装った電話で、「コロナウイルスの関係で外出できないと思うので、うちの職員を向かわせる」と言い、男が訪問したケースも。いずれも男が去った後に現金が引き出された。
息子を装った男が「コロナウイルスに感染して病院に来たが、カバンを落とした」などと言う前兆電話も数件あったという。