確かな希望の光を感じる。今月12日、愛知県で実の娘への準強制性交罪に問われ、一審で無罪となった父親に、二審で逆転有罪判決が言い渡された。同意なき性虐待とは認めたが、抵抗が著しく困難ではなかった、と犯罪に認定しなかった昨春の一審判決。さらに同時期、3件の性暴力事件に無罪判決が下されたことで、刑法の性犯罪規定の改正を求める声が高まり、性暴力を告発する全国での「フラワーデモ」を生んだ。逆転有罪は、これらの動きが後押ししたといわれる。女性たちの声が社会を変えた。「#WithYou(あなたと共に)」の合言葉を胸に、私も語りたい記憶がある。
高校2年生の秋だった。文化祭の最終日で、片付けを終えて、いつもより少し遅く帰宅した。都内の学校から電車を乗り継ぎ、相模原市の自宅の最寄り駅からいつものように自転車に乗った。