「カジノ誘致を決めるのは、市長ではない。住民一人一人だ」
11月30日の土曜日。JR洋光台駅前(横浜市磯子区)で、市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」のメンバーが、駅利用者に訴え掛けた。引き寄せられるかのように、一人、また一人と、署名活動を担う「受任者」を申し出た。その数は、わずか1時間半で、47人に上った。
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カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に反対する動きは、市が正式に表明した8月以降、一気に広がった。
一人一人の胸に去来する思いはさまざまだ。
「カジノが横浜のイメージにそぐわない」という土地への愛着、治安の悪化やギャンブル依存症患者の増加への懸念、長く「白紙」としながら一転、決断した林文子市長に対する怒り…。
また、誘致を食い止めるために最善だと考える手法も一つではない。