横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の逆走事故や歩行者の集団に車が突っ込む事故が全国的に相次いでいる事態を踏まえ、多数の負傷者の発生を想定した訓練が19日、同市金沢区の関東学院大学金沢文庫キャンパスで開かれた。
金沢消防署や京浜急行バス、横浜南共済病院などから計約80人が参加。通報から応急処置、搬送までの動きを確認した。
乗用車と路線バスが衝突し、計15人が重軽傷を負った想定で行われた。119番通報で駆けつけた消防、救急の両隊員が連携してバスの乗客らの避難誘導に当たり、治療の優先順位を決めるトリアージを実施。出動要請を受けた横浜救急医療チーム(YMAT)の医師らも処置に当たった。
伊藤賢司署長は相次ぐ事故や今秋のラグビーワールドカップ(W杯)開催などによる観光客の訪問も視野に「いつ集団の救急事案が起きるか分からない。迅速な搬送を真っ先に考えないといけない。現場での判断が重要になってくる」と話した。