女性研究者らの活躍推進について考えるフォーラムが15日、横浜市中区で開かれた。基調講演とパネルディスカッションで女性の登用や次世代育成の方策などについて話し合った。
性別や年齢などにとらわれないダイバーシティ(多様性)のある研究環境の構築などに向け、横浜国大、大成建設、帝人が中心となり設立した「ダイバーシティ連携協議会」のキックオフイベント。「ダイバーシティで輝くライフイノベーションの可能性」と題し、約100人が参加した。
基調講演では、帝人ファーマ生物医学総合研究所上席研究員の上村みどりさんが「留学先の米国の研究所チームは国籍も年齢もばらばらだったが、私は子連れで溶け込み、研究や遊びにメリハリを付けて楽しんだ。このヘテロジェネイティ(異質)な環境が重要だ」などと語った。
パネル討論では協議会メンバーの各担当者が登壇。「女性活躍を推進するためには男性自身を変えていかなくてはならない」(大成建設)、「女性だからのメリットがあるのではなく、能力ある人が活躍する時代。この5年間、出産で社を辞めた人はいない」(帝人)、「ライフスタイル、ライフイベントを共有する組織にできるかどうかが問われている」(横浜国大)といった発言があった。
3者は女性活躍推進のため連携し、文部科学省の2018年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアチブ(けん引型)」に選定された。