猛烈な雨で神奈川県内各地が深刻な被害に見舞われた昨年10月の台風19号上陸から12日で1年。暮らしを取り戻し、再来に備える─。命の危険にさらされた人々の模索が続いている。
「相模川や相模川に流れ込んでいる河川の水位が、急激に上昇し、大規模な水害が発生する恐れがあります」
台風19号が接近し、県内に初めて大雨特別警報が出された2019年10月12日午後。これまでの台風時とは異なる緊急情報が県から発信された。
混乱招いた「緊急放流」
台風19号1年(5)流域治水への転換 余地限られる都市
-
城山ダムの緊急放流を想定し、県から流域自治体への連絡方法を確認した訓練=6月 [写真番号:380881]
-
昨秋の台風19号の高波で被災し、閉鎖が続く西湘バイパス西湘パーキングエリアの売店。流域治水の対策には海岸の保全も含まれる=6日、小田原市 [写真番号:380879]