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朝鮮人犠牲者追悼碑の前で歴史否定 ヘイト団体が集会

社会 | 神奈川新聞 | 2020年9月2日(水) 09:05

そよ風のヘイト集会で掲げられた歴史否定の看板や横断膜=都立横網町公園

 関東大震災直後、「暴動を起こしている」とのデマに基づいて横行した朝鮮人虐殺の歴史を否定することで在日コリアンへの差別を扇動するヘイト団体「日本女性の会 そよ風」は1日、東京都墨田区の都立横網町公園で集会を開いた。加害の歴史を繰り返すまいと朝鮮人犠牲者を追悼する人々の目の前で「うそつき」「日本人をおとしめるな」といった攻撃が都の許可を得て行われる倒錯が繰り返された。ヘイト団体の執拗(しつよう)な醜悪さが際立つとともに、差別を後押しする格好となっている小池百合子都政への非難は強まった。

 そよ風がヘイト集会を開くのは4年連続。朝鮮人犠牲者の追悼式典から約20メートルの距離で「朝鮮人の暴動はデマではなく実際にあった」などと歴史をゆがめ、虐殺を正当化する演説を行ってきており、昨年の集会であった「犯人は不逞(ふてい)朝鮮人、朝鮮人コリアンだった」などの歴史否定発言は都が8月、人権条例に基づきヘイトスピーチと認定している。

 集会開始前、ヘイト認定をどう受け止めているかについて、鈴木由喜子代表は神奈川新聞社の取材に答えず、反省や謝罪を表明することはなかった。

 会場には犠牲者数を「六千余名」と記す追悼碑について「日本人を貶(おとし)める都立横網町公園朝鮮人追悼碑を許すな」とする横断幕や「六千人の嘘(うそ)に友好なし謝罪不要」などと書かれた看板が並んだ。加害の歴史への反省や差別根絶の誓いを刻む碑を否定、攻撃することで差別を肯定、扇動し、数の問題にすり替える歴史否定の常とう手段。参加者には例年通り、差別・排外主義活動家の村田春樹氏や極右政治家の鈴木信行葛飾区議、ヘイトデモ・街宣の常連参加者らの姿があった。

 追悼式典を巡っては、そよ風が妨害の集会を始めた2017年以降、小池知事は歴代知事が続けてきた追悼文の送付を拒絶。ヘイト認定の一方で「差別的言動をしない意思が確認できた」として、やはり条例が定める公園利用の制限には踏み切らなかった。


 最寄りのJR両国駅前で「私は追悼します」というプラカードを掲げて抗議の意思を示した千葉県の女性(40)は「ヘイトスピーチを防ぐための条例があるのに、なぜ公園を使わせるのか。『6千人はうそ』と言うこと自体、虐殺の被害者をうそつき呼ばわりしておとしめ、憎悪をあおるヘイトだ」と指摘。「追悼文を出さず、集会を許可した小池知事と都はヘイト団体と同じ立場にあるとみなされても仕方がない」と断じ、続けた。「『防災の日』の教訓は虐殺の反省と合わせて語られるべきなのに、行政が自ら差別に賛同しているというメッセージを発信している。こんなことを慣例にさせるわけにはいかない」

おことわり 記事には、朝鮮人に対する差別的な文言がありますが、そのまま報道します。差別の実態を共有し、あらゆる差別を許さない社会をつくっていく一助にするためです。

背景に差別 記憶し続ける

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