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愛川町が「機能別消防団」 工業団地に県内初

話題 | 神奈川新聞 | 2018年4月11日(水) 12:23

訓練を受ける機能別消防団員(右側)=愛川町角田
訓練を受ける機能別消防団員(右側)=愛川町角田

 地域防災力を向上させようと、愛川町内の工業団地に勤務する人が就業時間中に起きた火事や大規模災害に限って活動に当たる「機能別消防団」が今月、発足した。消防団員数が減少傾向にあるなか、限定的な活動とすることで負荷を減らし、入団意欲を高めたい考え。町によると、工業団地内で働く人で機能別消防団が結成されるのは県内で初めて。

 発足したのは、大塚下工業団地(同町中津、同町角田、5人)と県内陸工業団地(同町中津、厚木市上依知、8人)の機能別消防団。入団基準は団地内で働く18歳以上で、他市町村の消防団に属していない人。非常勤特別職の地方公務員となり、報酬や出動手当も支給される。

 団員は工業団地内で平日昼間を中心とした就業時間中に起きた建物火災や大規模災害の初動活動に対応。通常の消防団が活動しやすいように資機材の運搬や町民の避難誘導、交通整理などに当たる。担当区域で火災があれば、時間を問わず駆け付ける通常の消防団員に比べて活動内容は限られている。

 発足の背景には消防団のなり手不足がある。同町の消防団員数は今年1月現在、条例で定める231人の定員に対し198人。「会社員の増加や地域活動への意識の希薄化で消防団のなり手の確保は全国的にも困難化している」(消防庁)。

 そこで国は特定の活動や時間に限り活動する「機能別団員・分団制度」の導入を全国自治体に助言しており、同町も「参加機会を広げ、新たな団員の確保につなげられる」との期待などから団創設に踏み切った。

 8日に発足式が同町消防庁舎(同町角田)で行われ、式後には早速、訓練を実施。ホースの延長や放水体験を行った。

 小野澤豊町長は3月の町議会第1回定例会で機能別消防団の創設に言及。「地域に密着する(通常の)消防団と事業所がスクラムを組むことで地域防災力の強化に加え、消防団組織の充実にも期待できる」と答弁していた。

 
 

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