三浦の食文化向上を願うイベント「食の神フェスティバル」が16日、海南神社(三浦市三崎)で開かれた。手を触れずに魚をさばく神事「包丁式」なども執り行われた。
食の神を祭る相州海南高家神社社殿前で包丁供養祭が行われた後、古式にのっとって包丁式が行われ、地元料理人の阪井義信さん(54)が包丁人を務めた。阪井さんはまな板の上のキハダマグロ(全長約70センチ、重さ約8キロ)を包丁と箸だけで切り分け、会場から大きな拍手が送られた。
イベントの中で、吉田英男市長は「三浦の食を全国や世界に広めたい」とあいさつ。包丁式後、阪井さんは「日頃の練習の成果が発揮できた。食を通じ、皆を笑顔にしたい」と話した。
イベントは、水産業や農業といった1次産業が盛んな地で、自然の恵みや食の神に感謝するとともに1年の繁栄を願うため、市観光協会などが毎年春に主催しており、今年で31回目を迎えた。