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コロナ禍で表現の場失った音楽家ら ネット配信に活路

文化・科学 | 神奈川新聞 | 2020年9月6日(日) 14:00

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた音楽家らが、無観客で生配信する演奏会を相次いで開いている。音響環境の整ったホールで奏でるメロディーを、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」などを活用してファンと共有。公演中止で表現の場を失った芸術家はいま、インターネット空間に活路を見いだしている。

 横浜市緑区のみどりアートパーク(緑区民文化センター)。コロナ禍以前はなかった施設からの配信は、緊急事態宣言による臨時休館が明けた6月から8月までに、演奏会を中心に6件となった。

無観客で生配信の演奏をする松井祐貴さん

 フリーランスのギタリスト松井祐貴さん(33)は8月15日、客のいないホールで演奏会を開いた。100分超のステージで「ハナミズキ」などを弾き、視聴者に無料配信。カメラ3台を使い、ファンとはチャットで「対話」した。

 国内のライブや中国ツアーが中止になり、3月から半年ほど自粛生活を送った。「演奏を聴いてもらえず何も伝えられないのが一番つらかった。先が見えないので配信に力を入れていく」と、松井さんは初の試みに手応えを語った。

無観客で生配信の演奏をする山田彩実さん

 フランス・パリのエコールノルマル音楽院に留学して7年目のピアニスト山田彩実さん(29)も、生配信に挑戦した一人だ。日本に里帰りする毎年夏、ホールで演奏会を開いてきた。今年は21日に開催予定だったが、「コロナ禍が心配で人を呼べない」と中止に。ホールでの生演奏を初めてネットでファンに届けた。

 ショパンの英雄ポロネーズなど6曲を30分にわたり演奏。「当たり前だった人前での演奏がなくなった。でもカメラの向こうに多くの人を感じた」と満足げに話した。

がん経験者の創作劇について配信するメンバー

 乳がんを経験した女性らがつくる創作劇のメンバーは21日、生配信で公演のキャストやスタッフを募った。来年3月にホールで開く公演は、「ブレストウォーズ 恋する標準治療~女の胸はときめくためにある」。脚本・演出の鹽野佐和子さんが、乳がんや演劇に関心ある人々を双方向で結んだ。

 
 

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