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戦争する国に?/違憲根拠ない 横浜駅で各市民団体が演説

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2015年7月15日(水) 03:00

上:安保関連法案の廃案を求めて街宣する「かながわアクション」のメンバーら下:憲法改正を目指し署名を集める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」のメンバー。安保法制の必要性も呼び掛けた=横浜駅西口
上:安保関連法案の廃案を求めて街宣する「かながわアクション」のメンバーら下:憲法改正を目指し署名を集める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」のメンバー。安保法制の必要性も呼び掛けた=横浜駅西口

 集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案に反対する県内の市民団体が14日、横浜駅西口で街頭演説を行った。傍らでは憲法改正を目指すグループが署名活動を行いながら安保法制の必要性を訴え、衆院での審議が大詰めを迎える中、法案をめぐる賛否がくしくも交錯した。

 横浜高島屋前で安保法案の廃案を訴えたのは平和運動などに取り組む「かながわアクション」(高梨晃嘉代表世話人)やオルタナティブ神奈川などの市民団体。国会や県庁周辺で計画されているデモへの参加を呼び掛けたほか、法案の矛盾点などを解説した。

 元横浜市議の高梨さんは「立憲主義をないがしろにしようとする安倍政権は許されない。戦争は人を殺し、殺されること。戦後70年間、戦争をせずにやってきたこの国を戦前へ戻し、戦争する国に変えようとしている。いまこそ安保法案廃案の声を上げよう」と訴えた。

 その10メートル先で署名集めをしていたのは「美しい日本の憲法をつくる国民の会」(憲法をつくる会)。来夏の参院選後にも想定される安倍政権による憲法改正の発議を見据え、1千万人の署名を集める計画で、全国キャラバンを展開している。その神奈川での皮切りイベントだった。「憲法改正で私達のいのちと暮らしを守りましょう」と書かれたチラシを配って回った。


 街宣では日本会議神奈川の木上和高教育部会長がマイクを手に「集団的自衛権は国家が有する自然権であって国家固有の権利。人が生まれながらにして幸福追求の権利を持っているのと同じ。つまり違憲だという主張には根拠がない」と主張。「憲法解釈についての最高裁の判断は時代に合わせて変化している。9条も同じように国際情勢によって解釈を変えることは、不自然なことではない」と強調した。

 安保法案について触れたことに木上さんは「反対の声がすぐ近くで上がっているのでちょうどいい機会だった」と話し、「国際的にみて日本のような憲法の国はない。憲法の条文にこだわり過ぎている」と安保反対の主張に苦言を呈した。

 一方、憲法をつくる会の主張について高梨さんは「政府が言っているでたらめな政策を広めている。権力者のための憲法をつくろうとしているだけだ」と酷評した。

 道行く人の中には、双方のチラシを手にして見比べたり、それぞれのメンバーに話しかけ主張内容を確かめたりする人の姿も。署名に応じた女性は「どちらがどちらの団体か混乱した。間違えて署名しちゃったかも」とこぼしていた。

 
 

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