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観光規制改革<下> カジノ、先行き見えぬ推進法

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2015年5月28日(木) 09:38

 「(日本への)観光ブームに間に合わせるべきだ。『もっと早くやればよかった』と後悔しないようにしなければいけない」

 4月28日。カジノ合法化と統合型リゾート(IR)の導入を推進する法案の再提出にこぎ着けた超党派議員連盟会長の細田博之自民党幹事長代行は、IR整備を2020年の東京五輪開催に間に合わせるよう努める姿勢を強調した。

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IR整備の推進法案を衆院に再提出する超党派議連の幹部=4月28日、国会
IR整備の推進法案を衆院に再提出する超党派議連の幹部=4月28日、国会

 IRは昨年6月に改定された成長戦略にも明記された構想。政府も内閣官房に専門チームを設け、準備を急ぐ。

 整備までの工程を定めた推進法案は、議員立法を目指して一昨年に提出されたが、昨年11月の衆院解散で廃案となっていた。今回の法案には日本人の入場規制やギャンブル依存症対策などの修正が加えられた。

 それでも連立与党の公明党内には慎重論が根強い。「党内議論は進めるべきではないか」。再提出に先立ち同党が開いた観光立国調査会の会合で、上田勇政調会長代理(衆院6区)が主張した。しかし、別の参加者からは「政府が可否を検討してから決めてもいいのでは」と異論も出たという。

 IR議連は当初、「研究を進めている自治体に心配をかけている」(岩屋毅議連幹事長)として3月末までの再提出を目指していたが、先送りを余儀なくされていた。公明党は最終的に再提出は認めたものの提出会派には加わっていない。石井啓一政調会長は記者団に「中立だ」と強調した。

 IRの誘致先には全国から名乗りが上がっており、横浜市も検討を進める自治体の一つ。昨年暮れには、菅義偉官房長官(2区)が「首都圏に一つ(整備したい)と思っている」との意向を示している。東京都が五輪の開催準備に専念する姿勢にかじを切ったため、横浜が候補地として存在感を増してきた形だ。

 足元の横浜市は15年度予算に1千万円の調査費を計上している。IRを誘致した際の観光消費で年間約4100億円の経済効果が生まれるとする試算を明らかにしたほか、候補地と目される横浜港・山下ふ頭の再開発をめぐる研究も続く。とはいえ、議論が加速度を増している状況ではない。ある関係者は「すべては推進法案次第だ」。

 今国会も安全保障法制など重要法案がめじろ押しで、推進法の成立は楽観視できない。さらに、推進法の成立後1年以内に制度の細部を定めた実施法を定めることになっており、この段階にならなければIR建設の条件は整わない。

 政府は法が成立した次の国会に実施法案の提出を目指す考えだが、ある政府高官は漏らす。「五輪前が無理なら、客足の落ちる五輪後の構想として取り組むのでもいい」

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