平和への思い、世代を超えて─。小泉進次郎環境相(39)=衆院11区=がこのほど、東京・霞が関の中央合同庁舎5号館敷地内に立つ海軍省跡の石碑を、自民党の中曽根康隆衆院議員(38)とともに見学した。石碑に揮き毫ごうしたのは康隆氏の祖父で、海軍主計将校だった故・中曽根康弘元首相。同学年の2人は歴史の重みに触れ、感慨深げだった。
海軍省・軍令部は戦前、霞が関にあり、5号館の敷地内には海軍歴史保存会が1985年に建立した石碑が残る。石碑には中曽根元首相が首相在職中に筆を執った文字が刻まれているほか、背面では海軍省の設置から同省廃止に至るまでの歩みを紹介している。
19日に見学に訪れ、初めて石碑を目にした小泉氏は、元首相が残した文字を前に「達筆。(揮毫するのに)一番ふさわしい方だ」と感銘を受けた様子。康隆氏も「戦後75年、いろいろなことがあって今の平和があると、あらためて思った」と話した。
小泉氏の父純一郎元首相は比例定年制を巡り中曽根元首相に政界引退を迫った因縁があるが、小泉氏は「(康隆氏と)こうやって仲良くしていただいているのはありがたい」と感謝も口にした。