海上でのテロを想定した訓練が5日、海洋研究開発機構(JAMSTEC、横須賀市夏島町)の岸壁で行われた。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを控え、関係機関が水際でのテロ防止に向けて連携を確認した。
港湾を管理・保安する機関でつくる「横須賀港危機管理メンバー」の主催。横須賀海上保安部や県警など4機関から約50人が参加した。訓練は、五輪を観戦するために海外から横須賀に向かう旅客船に、不審な小型船が接近しているのが確認されたとの想定で行われた。海保と県警の船舶が停船を呼び掛け、応じない船の動きをヘリコプターが風圧で封じた上で海上保安官が不審船に乗り移り、乗員を確保した。
また横浜税関横須賀税関支署や東京入国管理局横浜支局が合同で旅客船も立ち入り検査し、乗組員や乗客を装ったテロ組織の一員や不審物を発見した。
訓練後、同保安部の花井一浩部長は「米軍施設をはじめ、重要施設が点在する安全保障の中枢となる海域でテロリズムを発生させないのは重要。厳重な警備と連携強化で引き続きテロの防止を」と呼び掛けた。