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かながわ参院選2019
SNS活用、浸透狙う 各陣営アピールへ電脳作戦

選挙 | 神奈川新聞 | 2019年7月8日(月) 05:30

有権者とのツーショット写真の拡散による知名度アップを狙う候補=7日午後、川崎市内(写真の一部を修整しています)
有権者とのツーショット写真の拡散による知名度アップを狙う候補=7日午後、川崎市内(写真の一部を修整しています)

 参院選の舌戦が熱を帯び始めた神奈川選挙区(改選定数4)で、与野党の各候補は会員制交流サイト(SNS)などを活用したネット戦略にも力を入れている。県内全域が選挙区となる戦いで、17日間の選挙期間中に会える有権者はごく一部。各陣営は、時間や場所、年齢層を問わずに名前や政策をアピールできる“電脳作戦”に知恵を絞っている。

 「はい、チーズ!」

 7日、JR川崎駅。現職の女性候補が、有権者と笑顔で写真撮影に応じる。横に立つスタッフの手には、写真共有アプリ「インスタグラム」を模したフレーム。一緒に写真に納まろうと、若者からお年寄りまで約50人の行列ができた。

 「候補者を身近に感じてもらうのが目的」の企画で、公示前に終了したものの再開を望む声を受けて復活。陣営は「若い世代を中心に、SNSで拡散してくれたら」と期待を寄せる。

 今回の参院選で戦う現職は、ネット選挙が解禁された6年前に当選した「ネット選挙第1世代」。模索を続けた前回とは異なり、各陣営が工夫を凝らした新戦略を繰り広げている。

 新人の男性候補が力を入れるのは、街頭演説の「生放送」だ。候補者がマイクを握ると、スタッフがスマートフォンで動画撮影を開始。ライブ動画アプリ「ペリスコープ」で、政策を訴える姿を配信する。陣営は「演説を直接聞けない人にも活動量をアピールできる」。街頭演説の様子を積極的に流し、無党派層への浸透を狙う。

 また、SNSの特性を利用した双方向のやりとりで有権者との距離を縮める取り組みも。新人の女性候補は「労働問題Q&A」と題し、「引っ越しで有給休暇は取れる?」といった質問に弁護士監修で回答。現職の男性候補も、フェイスブックに書き込まれた質問や意見に1件ずつ回答を書き込む企画を実施。今後は、夜の時間帯に候補者が政策を解説するライブ番組を配信する予定で、演説に足を運べないサラリーマンや学生をターゲットに支持拡大を図る。

 複数の陣営にはネット専門チームがあり、無料通信アプリ「LINE(ライン)」などで街頭演説の動画や遊説日程なども配信。ある陣営は「6年前の選挙ではなかった取り組み。一人でも多くの有権者に浸透させるため、今後も力を入れていく」。別の陣営も「投票に結びつくかは分からない」としつつ、「SNSで活動を目にして『何か手伝いたい』と初めて選挙事務所に足を運ぶ人も多い」と手応えを語る。

 一方、ネット上では演説日程や応援弁士などの情報発信にとどめ、「顔と顔を合わせて政策と人柄を理解してもらう」と、どぶ板選挙に徹する陣営もある。

 
 

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