新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区)に29日、同館初となる外国人店主のラーメン店がオープンする。今や日本食の代表とも言えるラーメンが海外で流行する中、イタリア・ミラノで支持を得ている店を、日本に“逆輸入”する試み。日本の豚骨ラーメンにイタリア料理の要素を加えたミラノとんこつラーメンで勝負に出る。
ラー博は、日本には店がなく、海外で独自に誕生した人気ラーメン店を誘致する企画を2013年にスタート。今回はアメリカ、ドイツに続く第3弾となる。パスタ文化のイタリアだが、ラーメンは地元の人たちに受け入れられているという。
29日に開店する「CASA LUCA」の店主ルカ・カタルファモさんはミラノ生まれの38歳。世界各国で料理の修業をしていたころ、米ニューヨークで食べたラーメンに衝撃を受けた。その後、だしについて研究を重ね13年9月、ミラノでラーメン店を開業した。今では、開店前から行列ができる盛況ぶりという。
ラー博で提供する代表メニューは「キングとんこつラーメン」。豚骨100%のスープを使用、たれはしょうゆや和風だしに、オリーブオイルでグリルした香味野菜を加え、漬け込んで作る。麺は、パスタ用のデュラムセモリナ粉と、パンに使う小麦粉をブレンドした。
もう一つの看板メニュー「ペペロンチーノ和え麺」は中太麺をオリーブオイルや和風だし、唐辛子、しょうゆだれであえ、鶏肉やモヤシ、ネギなどの具材を載せて味わう。ミラノの本店でも人気の品だ。
ラー博では「麺文化の根強いイタリアならではのおいしさ。多くの人に味わってもらいたい」とアピールしている。