横浜を代表する銘菓の一つ、ハーバーの復活から20年目。ありあけ(横浜市中区)はブランド強化の新たなコンセプト「横濱ハーバーワールド」を打ち出した。今月からハーバーのロゴデザインを一新し、パッケージもリニューアルする。8月8日は「ハーバーの日」(日本記念日協会認定)。藤木久三会長に、狙いや今後の事業戦略などを聞いた。
─来年は復活20周年。昨年は過去最高の2千万個超を販売した。これまでを振り返って。
「(1936年に創業し、最初にハーバーを発売した旧有明製菓の)創業者がいて、(99年の)倒産を機に、たまたま私どもが20年前に引き受けたところから始まる。ハーバーがこれだけ愛されるようになったのは、私どもだけの力ではない。創業者からの歴史を背負っている。これから先もしっかりと永続させる責任がある、という思いだ。年々売り上げが上がり、思いも重なってきた。今は堀越隆宏社長にバトンを渡そうと作業をしているところ。永続させるための経営軸をしっかりと持ってやってもらいたい」
─新型コロナウイルスの影響で臨時休業し発生した在庫商品の売り上げを日本赤十字社に全額寄付した。
「われわれの売り上げはもともと、お客さまから預かったお金。まず自社の従業員に還元するのは基本的にあるが、それ以上に、どこに還元させるか。売り上げとして自社に取り込んで一部寄付する発想よりも、思い切って(寄付を通じて)お客さまに還元する方が、はるかに将来につながっていくと感じた」
─「横濱ハーバーワールド」を展開する背景は。