新型コロナウイルスの影響で休止していた、平塚の海で水揚げされた活魚などを扱う「地どれ魚直売会」が26日、平塚市千石河岸のひらつかタマ三郎漁港(平塚新港)で5カ月ぶりに再開した。
2010年に始まった魚市場は、早朝の漁で取れた地魚を市民に味わってもらおうと月1回開催。毎回、約100人が列を作る人気ぶりだが、2月から開催を見送っていた。
この日は早朝の定置網漁で取れたワカシ、小ムツ、カマスなどの鮮魚やシラスなどが並んだ。感染予防として整理券を配り客は20人ずつに入場制限。客はいけすで泳ぐサバやアジなどの活魚を次々と買い求めていた。藤沢市から友人3人と訪れた女性(66)は「今まで友人と会うことも出掛けることもできなかった。新鮮な魚を買えてよかった」と笑顔だった。
直売会運営に携わる釣り船「庄治郞丸」の堺伸弘船長(61)は「一時は釣り客も3分の1に減り、苦しい状況だった」と振り返り、活気の戻った港に「平塚の魚を楽しんでもらう灯をどんなに小さくても絶やすわけにはいかない」と意気込んでいた。