新型コロナウイルスの感染拡大で、真鶴町が新たな名産品を目指して開発中のイワガキの出荷に暗雲が立ち込めている。拠点となる出荷センターは3月に完成したものの、5月に予定していた試験販売は見合わせに。来年の初出荷に影響する可能性もあり、町は「何年もかけて準備してきただけに、大きな痛手」と苦しい胸の内を明かす。
県内初の生食用「真鶴カキ」着々成長 商社設立、地域振興狙い
「真鶴カキ」実現目前 町が出荷施設整備に着手
町は「真鶴ブランド」のイワガキを作ろうと2015年度に試験養殖を始め、生食用の出荷に向けた取り組みを推進。紫外線滅菌処理などを施す同センターの完成で品質と安全性が確保されたことから、今月下旬~6月上旬に真鶴魚座とケープ真鶴で試験販売や試食イベントを予定していた。
しかし、コロナ禍で一連のイベントは見送りに。イワガキの旬は春から夏とされ、試験販売が実現しない場合は来年に予定している初出荷も一部計画の見直しを迫られるという。