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もっと知りたい!横浜農業 甘くてジューシーな味わい「浜なし」
種類も豊富なハマの果物

神奈川新聞 | 2012年9月6日(木) 00:00

今、一番おいしい状態で
 「その朝収穫した、一番おいしい状態のナシを味わえる。それが『浜なし』の魅力です」。丸々大きく実ったナシを前に、JA横浜果樹部長の長谷川勝行さん(48)は話します。「浜なし」は品種名ではなく、横浜でとれるナシのブランド名。ほぼ全量を果樹生産者が庭先などで直売し、ほとんど市場には出回りません。贈答用など宅配便で発送する注文もあるそうです。木で完熟させ、一番味の良い状態で販売するため、とってもジューシー。「こんなにおいしいナシは食べたことがない」と、リピーターが引きもきりません。1985年には「かながわの名産100選」に選ばれ、97年には「横浜ブランド農産物」の生産振興品目に認定されました。


もうすぐ収穫を迎える「浜なし」を手に、今年の生育状況について話す長谷川さん
もうすぐ収穫を迎える「浜なし」を手に、今年の生育状況について話す長谷川さん

日の出とともに収穫
 長谷川さんの果樹園(泉区)では「新水」「幸水」「豊水」など約10品種を栽培。品種によって収穫時期は異なり、8月上旬から9月下旬まで、日の出とともに園に出る忙しい日々が続きます。今年は春先に寒い日が続き、開花が遅れたため、収穫時期も1週間ほど遅れました。「天候の変化にいかに対応するか。最近は気候変動が大きいので、気が抜けません」。突然のひょうに備え、果樹園全体にネットも張っています。「お客さまに『おいしかったので、また買いに来ました』と喜んでもらえるのが、何よりもうれしい」と長谷川さん。地元ならではの「浜なし」を、皆さんも味わってみませんか。


JA横浜果樹部が毎年開催している品評会(二俣川駅にて)出品物の即売は大人気
JA横浜果樹部が毎年開催している品評会(二俣川駅にて)出品物の即売は大人気

なじみの果物が勢ぞろい
 横浜市内ではナシだけでなく、ブドウ、カキ、ウメも栽培され、同じく横浜ブランド農産物に認定されています。このほかにもブルーベリー、リンゴ、イチジク、キウイフルーツ、ミカンなどさまざまな果物を農家が生産しています。ナシの生産量は年間1440トン(2006年農林水産統計)で、主な生産地は緑区、青葉区、都筑区、港北区、泉区、戸塚区などです。ブドウも年間64トン(同)生産されており、「藤稔」「竜宝」「ピオーネ」など品種もさまざま。横浜でとれたブドウの総称が「浜ぶどう」です。いずれの果物も直売所での販売が中心で、もぎ取り体験ができる果樹園もあります。


収穫間近の「浜ぶどう」
収穫間近の「浜ぶどう」


 10月にはカキやミカンが出回ります。JA横浜のホームページで直売所情報(所在地や販売品目など)をキャッチして、出掛けてみてはいかがでしょうか。横浜産の旬の果物が並んでいますよ。JA横浜では、地域との絆を深めていこうと、さまざまな活動を行っています。その一つが「食農教育活動」です。地産地消を進めようと、横浜市内の小学校や特別支援学校へ横浜産の農産物(ダイコン・キャベツ)の供給を行っています。このほか、特に農地の少ない地域の小学校を対象に、青壮年部役員が農業教室を実施。子どもたちが農業に触れ、生産者と直接交流する機会も設けています。また地域で食農教育活動を実践する生産者を支援しようと、JA横浜では独自の「食農教育マイスター」登録制度を設けました。マイスターは幼稚園や小・中学校などで、農業体験や農業学習の講師として活躍しています。現在、108個人・団体を認定。マイスターが食農教育活動をする際に必要な資材費などをJA横浜が助成し、取り組みを支えています。



企画・制作:神奈川新聞社クロスメディア営業局

 
 

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