3日からあつぎのえいがかんkikiなどで上映中。
2009年に公開された同名の韓国映画を台湾でリメーク。美男美女が織りなす直球の恋愛ドラマだが、台湾で人気の歌手A─Linが歌う主題歌など、魅力的な音楽がもう一つの主役となり、作品を彩り豊かにしている。
共に身寄りを失い、学生時代から一緒に暮らしてきた音楽プロデューサーのK(リウ・イーハオ)=写真左=と作詞家のクリーム(アイビー・チェン)=同右。かけがえのないパートナーとして生きてきた二人だが、恋人関係ではなかった。難病を患い、長くは生きられないことを知っていたKは、愛するクリームに別のパートナーを見つけて幸せになってほしいと願っていたのだ。Kの病気を知らないクリームは、パーティーで出会った歯科医・楊祐賢(ヤンヨウシェン)(ブライアン・チャン)との距離を縮めていく。病状が悪化し、自分の余命がわずかだと知ったKは、彼女に内緒である計画を実行に移す。
クリームとの一秒一秒をいとおしむように過ごすKをリウが好演。アイビーも大人の女性のかわいらしさを嫌みなく表現しておりチャーミング。ラーメンやアイスクリームなど、二人が食事をするシーンが数多く出てくるが、どれもおいしそう。幸福感にあふれており、深い愛情を感じさせる。
終盤から物語は急展開し、最後まで目が離せない。お互いの幸せを祈り続けた、Kとクリームが共作したバラードが深い余韻を残す。
監督/ギャビン・リン
製作/台湾、1時間46分