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新型コロナ
【外出自粛】夜の繁華街に打撃 高齢者には心理的負担も

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月26日(木) 21:37

東急田園都市線溝の口駅近くの繁華街=川崎市高津区(写真は本文とは関係ありません)
東急田園都市線溝の口駅近くの繁華街=川崎市高津区(写真は本文とは関係ありません)

 新型コロナウイルスの対策として首都圏の自治体が相次いで打ち出した外出自粛要請は、夜の繁華街にさらなるダメージを与えそうだ。飲食店店主からは諦めにも似た声が聞かれた。

 「ここに来ての外出自粛要請は大打撃。つぶれる店も出てくるのではないか」

 川崎市中部のターミナル、東急田園都市線溝の口駅(高津区)近くで居酒屋を経営する30代男性は訴える。20日からの3連休で売り上げは少し持ち直したものの、再び客足が遠のくことに不安を覚えるという。

 騒動が始まって以降、飲食業界はどこも青息吐息だ。「終息のめども立たず、従業員に休んでもらって人件費を抑えるぐらいしか打つ手がない」。男性は天を仰いだ。

 高津区役所近くの「串焼のんき」の店主小川竜太さん(42)は、3月に入り店の売り上げが減っていると嘆く。特に日曜日はファミリー層や高齢者の来店が激減。定休日を日曜日に変更することも検討している。今回の要請については「影響はない方がいいけど、やはりあるんでしょうね」と肩を落とした。

「外出できず、もったいない」


人通りは普段と変わらない様子の商店街=27日午後3時ごろ、横須賀市内
人通りは普段と変わらない様子の商店街=27日午後3時ごろ、横須賀市内

 神奈川県などが今週末の外出自粛を呼び掛けていることを受け、高齢者からもさまざまな反応があった。過剰に心配する様子はないが、前例のない先行きの分からない事態に、日常とは異なる心理的負担も抱えている。

 横浜市戸塚区の男性(70)は、食料品や水は自宅に十分あるため心配していないという。一方でプロ野球の開幕が延期になったことで退屈といい、「陽気な季節に外出できず、もったいない」と残念そうだ。

 横須賀市の鈴木勉さん(72)は感染拡大防止のために自粛はすべきと感じているが、「どこまで自粛すべきなのか分からない。考え方は人それぞれ」と思いは複雑だ。同市の70代女性は元々、家で過ごすことが多いので苦にならないと言いつつ、「現在の状況がいつまで続くか分からない。日本の経済がどうなるのか」と不安をもらした。

 同市の衣笠仲通り商店街協同組合理事長の木継芳孝さん(70)は自粛要請後の商店街の人通りについて「若干減っているような気もするが、それほど変わらない」と話す。近くのスーパーには行列もできているが、「高齢者には買い占めをしようという考えはなく、普段と変わらない」と感じているという。同市の大石朱美さん(70)は「(買い占めなど)自分だけ良ければいいという考えはやめて、皆で今の状況を乗り越えなければ。マスクなどが必要な人に行き渡るような対策が必要」と望んでいた。

 
 

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