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台風被害の県道復旧遠く 清川村、沿道キャンプ場「不安」

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月12日(木) 20:51

道路が斜面ごと大きく損壊し、陥没した県道70号
道路が斜面ごと大きく損壊し、陥没した県道70号

 昨秋の台風19号で甚大な被害を受けた清川村の県道70号の復旧が難航している。豪雨で土砂崩れや斜面崩壊、道路陥没などが相次ぎ、約12キロにわたって通行止めに。管理する県厚木土木事務所は2020年度当初予算案に大規模工事の費用を計上したが、復旧のめどは立っていないという。70号は村民の生活道路で、道路沿いのキャンプ場も営業を見通せず、関係者は頭を抱えている。

 通行止めになっているのは、村内の札掛橋から宮ケ瀬北原交差点までの区間。

 県によると、台風19号上陸時、札掛に設置された観測所で総雨量約800ミリを記録。約12キロの区間で被害が多発した。道路が斜面ごと崩れた箇所もあり、村関係者は「過去に経験したことのない被害」と振り返る。


斜面が崩壊し、土砂が道路を覆った箇所。斜面がさらに崩れる危険性があるという
斜面が崩壊し、土砂が道路を覆った箇所。斜面がさらに崩れる危険性があるという

 同事務所は20年度当初予算案に数億円規模の工事費を計上。17工区に分け、できるだけ同時に工事を行い、早期復旧を目指す方針だが、工法などに課題があり、「20年度内に工事を終えられるか、明確には言えない」とする。

 県道70号は秦野市や村の中心部につながっており、札掛周辺の村民にとっては重要な生活道路だ。また道路沿いには村の観光資源になっている、長者屋敷、国際一ノ瀬、唐沢の三つのキャンプ場がある。

 国際一ノ瀬キャンプ場は「土砂流失などキャンプ場内の被害が大きく、年内の営業は難しい」と説明。二つのキャンプ場は、シーズンが始まるゴールデンウイークに向けて営業開始の準備を進めているが、それも県道70号の復旧による。長者屋敷キャンプ場は「県道の被害は経験したことがない規模。通行止めが解除されるのか不安だ」と吐露する。

 村産業観光課は「県道70号は村民の生活道路で、沿線のキャンプ場は村の貴重な観光資源。早期に復旧してほしい」と願っている。

 
 

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