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「息子の夢奪った」意見陳述で母親 神奈中バス死傷公判

社会 神奈川新聞  2020年02月21日 22:05

事故で大破した神奈川中央交通の路線バス(右)と追突された乗用車(左手前)=2018年10月28日午後10時35分ごろ、横浜市西区桜木町4丁目
事故で大破した神奈川中央交通の路線バス(右)と追突された乗用車(左手前)=2018年10月28日午後10時35分ごろ、横浜市西区桜木町4丁目

 横浜市西区の国道16号で2018年10月、神奈川中央交通の路線バスが乗用車に追突するなどして乗客5人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われたバス運転手の被告(51)の公判が21日、横浜地裁(橋本健裁判官)であった。亡くなった高校生=当時(16)=の母親が意見陳述し、「息子の夢を、私の楽しみを奪った被告を許しません」と述べた。

 陳述は検察官が書面を読み上げる形で行われた。自身も事故で負傷した母親は「私の幸せは息子。生きがいも希望も目的も支えも、全て息子だった」と吐露。「被告は一度たりとも法廷で謝罪をしなかった。『申し訳なく思っている』は謝罪ではなく、あなたの考え」と非難し、「私から全てを奪った自覚があるのか」と怒りをあらわにした。

 検察側によると、被告は失神に至る神経系の疾患があると事故後に診断された。被告人質問では、日常生活の中で突然意識を喪失する経験が過去にあったことも認めた。それでもハンドルを握り続けた被告に、母親は「危険なのに医師の診察を受けなかったのはなぜか。積極的に治療をしなかったのはなぜか。運転手をやめようと思わなかったのか」と疑問をぶつけ、「事故が起きたのは必然。多くの命を預かる職業ドライバーにそんな運転は許されない」と糾弾した。

 起訴状などによると、被告は18年10月28日午後9時15分ごろ、同区桜木町4丁目の国道16号でバスの運転を続けて意識を喪失。車に追突するなどして高校生を死亡させ、母親ら4人に重軽傷を負わせた、とされる。公判で弁護側は、被告に注意義務違反はなく、過失を問えないとして無罪を主張している。

「優しい子」で、夢は医師 意見陳述で母親

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