1870年、横浜・山手にビール醸造所を開設し、「日本ビール産業の祖」とされるウィリアム・コープランド(1834~1902)の118年忌の墓前祭が11日、横浜外国人墓地(横浜市中区)で営まれた。横浜発祥のキリンビール社員ら約60人が集まり、先人の遺徳をしのんだ。
今年は、コープランドが「スプリングバレー・ブルワリー」を開設して150周年。同醸造所の跡地で、関東大震災で被災し移転するまでキリンビール山手工場があり、当時使われていた井戸が現在も敷地に残る市立北方小学校の今野裕子校長ら学校関係者も参列した。墓前に献花、献酒して往事に思いをはせた。
同社横浜支社の園部好支社長は「先輩たちがつないできた歴史と伝統をしっかりと受け止め、100年、200年先の後輩に受け継いでいきたい」と思いを新たにしていた。