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2020春季キャンプ
先発候補のピープルズ 「9人目の野手」に

ベイスターズ 神奈川新聞  2020年02月13日 00:10

投内連係の練習に励むピープルズ=沖縄県宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾
投内連係の練習に励むピープルズ=沖縄県宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾

 横浜DeNAの春季キャンプ第3クール第2日は12日、沖縄県宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾で行われた。先発陣の一角として期待される新外国人右腕ピープルズは投内連係などに取り組み、バント処理では華麗なグラブトスを見せた。

 「アゲイン!」
 「アゲイン!」

 投内連係で二塁送球がうまくいかなかった瞬間、196センチのピープルズは声を張り上げた。来日直後の物静かな印象から一転、グラウンドでは積極的にアピールし、チームに溶け込んでいる。

 「初めは言葉の違いで指示や状況が理解できないことがあったけど、もう平気だよ」。すでに牛タンや沖縄そばも好物になっているという。

 先発候補の右腕は最速153キロの直球だけでなく、多彩な変化球で打者に的を絞らせない。打たせて取るピッチングが身上で、「自分が『9人目の野手』になれれば、もっとチームの力になれる。日本はアメリカよりもチームで戦うと思う」。ベースボールの価値をそこに見いだしている。

生きる道探り続け

 その姿はかつてのピープルズ少年も想像していなかっただろう。

 テキサス州生まれで、地元のレンジャーズを愛してやまない祖父の影響で白球を握った。父は米プロフットボール、NFLの元選手で、けがのため一度も公式戦に出場せず引退。その夢を引き継ぐ形で、17歳までは野球の投手とアメフトのQBとして活躍した。

 ただ、体重70キロと線が細く、NFL入りは困難だった。メジャー通算で最多5714奪三振を誇る地元の英雄、ノーラン・ライアン氏のような豪腕になることも諦めた。「いくら練習しても力強さは身に付けられない。投球術を学ぶ必要があると気付いた」。生きる道を探り続けてきた。

サムライに敬意


「来たからには勝たせるために頑張りたい」と決意を口にした
「来たからには勝たせるために頑張りたい」と決意を口にした

 8シーズン過ごしたマイナー時代はメジャーに昇格できなかった。だが、日本への移籍を大リーグ再挑戦へのステップとは考えていない。「先を見据えて考えるタイプだけど、ベストを尽くせばおのずと未来は開ける。メジャーに行けないまま野球人生が終わってもいい」。将来、指導者になることを視野に入れ、異国の野球観を学ぶことに強い関心もあった。

 左腕には白球やドラフト指名日、漢字の「武」などのタトゥーが彫られている。「人生に大きな関わりを持つものを腕に刻むことで、マウンドに立つときの勇気になっている」。日本のサムライに敬意を表するビッグガイが、ベイスターズの歴史にも名を残す。


マイケル・ピープルズ 投手。凡打を誘う制球力が自慢の技巧派右腕。2012年にドラフト14巡目で米大リーグ、インディアンスに指名され、昨季は傘下の3Aで10勝を挙げた。米国出身。背番号45。196センチ、86キロ。右投げ右打ち。28歳。


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