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定演700回「米寿」祝う 横浜交響楽団が2月2日公演

話題 | 神奈川新聞 | 2020年1月31日(金) 21:30

2月に700回目の定期演奏会を開催する横浜交響楽団(横浜交響楽団提供)
2月に700回目の定期演奏会を開催する横浜交響楽団(横浜交響楽団提供)

 県内で最も歴史あるアマチュアオーケストラ「横浜交響楽団」が定期的に開催している演奏会が、2月2日に700回目を迎える。1932年に創立された同楽団にとって、創立88年の今年は「米寿」となる節目でもある。定期演奏会をこれほど継続してきたアマチュア楽団は世界的にも稀(まれ)といい、同楽団は「みなさんの支援に感謝し、さらに1千回を目指す意欲で臨みたい」と意気込んでいる。

 同楽団は、指揮者の小船幸次郎氏と、後に初代理事長となる医師、八十島外衛氏を中心に「横浜交響管弦楽団」として設立された。小船氏が繰り返した「市民のオルガン(誰でもいつでも、自由に弾いたり聞いたりできるようにドアを開けた存在)」という言葉をモットーに活動してきたという。

 当初の団員はプロとアマによる約60人だったが、4年後にはアマチュアのみとなった。現在は、オーケストラが約80人、71年に誕生した併設の合唱団が約120人の団員を擁する。


横浜交響管弦楽団(現・横浜交響楽団)の第1回演奏会=1933年7月1日、開港記念横浜会館(現・市開港記念会館)
横浜交響管弦楽団(現・横浜交響楽団)の第1回演奏会=1933年7月1日、開港記念横浜会館(現・市開港記念会館)

 第1回定期演奏会は創立翌年の33年に開催。県立音楽堂(横浜市西区)が設立された54年11月からは、音楽堂を舞台に定期演奏会を重ねてきた。また、公募の市民コーラスが参加するベートーベンの「交響曲第9番」(合唱付き)の演奏会も名物企画。50年以降、毎年年末に続けてきた。

 特に楽団が意識するのは、文化の底辺を支え、広げる一端を担う子どもたちだ。若い世代にクラシックに親しんでもらおうと、定期演奏会は「青少年のための音楽会」と銘打っており、市内の公立小・中・高校、特別支援学校の児童生徒を招待している。

 理事長の小磯智功さん(84)はビオラ奏者として54年に入団。第76回定期演奏会から、ほぼ休まず出演し続けてきたという。節目を迎えたことについて「続ける事に意味があると、活動してきた」と振り返り、「アマチュア楽団で、これだけの回数の演奏会を休まず続けることは世界的に見ても珍しい。今後に向けてさらに記録を伸ばしたい」と語った。

 第700回定期演奏会は、「トッカータとフーガニ短調」(バッハ)、「交響曲第3番ハ短調・オルガン付き」(サン=サーンス)のほか、創立者の小船氏が作曲した「祭の頃」も披露する。午後2時開演。全席自由で千円。問い合わせは横浜交響楽団事務局、電話080(3308)1321。

 
 

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