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時代の正体 差別のないまちへ
脅迫年賀状に抗して(下) 「最幸のまち」実現を

時代の正体 神奈川新聞  2020年01月30日 05:00

条例の意義を説く西野さん=24日、川崎市川崎区の市ふれあい館
条例の意義を説く西野さん=24日、川崎市川崎区の市ふれあい館

 川崎市が開設した自由な遊び場「夢パーク」と「フリースペースえん」を運営するNPO法人理事長の西野博之さん(59)は子どもたちの生きづらさを表すデータを示していった。2017年に虐待で死んだ子どもは65人。市内の子どもの22人に1人が不登校。引きこもりは全国推計で100万人以上。いじめは前年比13万件増の54万件。子どもの自死は増え続け、毎日1人が自ら命を絶っている─。

脅迫年賀状に抗して(上) 孤立させず連帯を

 「貧困が拡大し、困窮から育児放棄が広がっている。経済的に苦しくない場合でも少子化の中、面倒を見過ぎる過干渉になる。勉強やスポーツができる子という評価が親の評価に結び付く社会にあって、子どもは弱音が吐けない。蓄積した心の痛みがいじめや暴力につながっている」

 「自立が盛んに語られるようになり、助けてと言えずに孤立が増えた。今必要なのは『大丈夫』というまなざしを手に入れること。生まれてくれてありがとう。あなたがいてくれて幸せだ。そう伝えるためだけに居場所づくりをやってきた。伝われば犯罪や自死に向かう子どもを救うことができるはずだ、と」

条例の責務

 西野さんは、多摩川河川敷で15年に起きた男子中学生殺害事件に触れた。川崎市には子どもの権利条例があるのになぜ、という痛恨が胸に刻まれる。子どもたちのSOSは見過ごされ、被害者と加害者を生んでしまった。では、子どもたちは守られるようになったか。

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