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【K-person】東出昌大さん
奥底の正義感、役に込めて

K-Person 神奈川新聞  2020年01月19日 13:01

東出昌大さん


ドラマ「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」(テレビ朝日提供)
ドラマ「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」(テレビ朝日提供)

 「自分の中にある正義感を何倍にも膨らませて、見る人に正義の心をお届けしたい」。横浜を舞台にした刑事と検事が主人公の木曜ドラマ「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」(16日スタート。テレビ朝日、午後9時)で、初めての検事役に挑んでいる。

 演じるのは横浜地方検察庁に勤める真島修平=写真右。正反対の性格を持つ元体育教師の神奈川県警刑事・仲井戸豪太(桐谷健太)=同左=とタッグを組む。

 「桐谷さんは芝居も人間関係の距離の取り方も全てが自然体。それでいて常に全力。彼となら今期最強のコンビになれる」と、ダブル主演のパートナーに全幅の信頼を寄せる。


東出昌大さん
東出昌大さん

 高学歴で頭脳明晰(めいせき)、「超エリート検事」と評される真島は、刑事は検事の「駒」だと見なしている。そんな人物を「ひたすらきざに演じてもいいけれど、それでは他の役者さんの芝居をただ踏襲しているだけのようにも感じるんです」。

 「浮世離れしたおかしさや、懸命さの中に潜む理知的なさまなど、多様な横顔をのぞかせる人間として演じたい」。役に一層の深みを与えようと、現場で模索する。

 8年前に俳優デビュー。映像、舞台と着実にキャリアを重ねる中、役者としてより本腰を入れようと自らを鼓舞していたところで本作の話をもらった。難易度が高いと感じている警察物への出演は「俳優として非常に試されている」と受け止める。

 「実際の警察官たちが淡々とこなす職務の中に、緊迫感やエンターテインメント性を演出して芝居をする技量が求められる」。警察物の連続ドラマに主演として出演できることに、「チャンスを得られたと感慨深い思いです」。

 「未必の故意」「権利の乱用」。かつて大学の法学部で学んだ法律用語との「再会」が続く。「正義の番人」の印象が強いという検事の役を前に再認識したのが、自身の胸にも秘める正義の心だ。「自分の奥底にある『社会をよくしたい』との思いを、この役で前面に打ち出すことができます」と、充実感に満ちた表情で語る。

 立場が異なる仲井戸と時に反発し合うが、両者に通底するのは「からっとした正義感」。二人が繰り広げるコミカルで軽妙なやりとりも見どころだ。

 「ばかだなあこいつらと、目尻を下げながら僕らのことを見てもらえると思います。週の中日にもうひと踏ん張りできる作品となるよう、最善を尽くしてお届けします」

ひがしで・まさひろ 
 俳優。1988年、埼玉県出身。モデルを経て、2012年、映画「桐島、部活やめるってよ」で俳優デビュー。ドラマ「あなたのことはそれほど」「コンフィデンスマンJP」、映画「寝ても覚めても」「菊とギロチン」など多数出演。テレビ朝日のドラマ「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」(脚本・福田靖)は木曜午後9時に放送。

記者の一言
 「仕事であることを忘れて全身全霊をかけた作品は、振り返った時に青春のような時間を過ごしたと思えるんです」。そう感じられる現場を毎回過ごさないと、見てくれる人にも失礼だと、東出さんは言った。役者としての在り方を深く思考する実直な姿と、丁寧に言葉を紡ぐその人柄に引き付けられた。

 大学で触れた法律用語と再び向き合う日々。「家のポケット六法を読み直そうと思って探したけど、捨ててました」と笑う、飾り気のない一面もまた彼の魅力だ。

 ドラマはロケ地の大半が横浜。「全面に横浜色が出ているので、特に神奈川の皆さんに楽しんでいただけると思います」と語ってくれた。


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