久里浜少年院(横須賀市長瀬3丁目)で10日、在院している新成人28人の成人式が行われた。紺色のブレザーにネクタイを締めた新成人を、保護者や保護司、地域の支援団体などの関係者らが祝った。
長島寿勝院長は「楽しいことや幸せは勝手にはやってこない。つらいこと苦しいことに向き合い、乗り越えて前に進まないと幸せはこない。だから一歩前に進もう。君たちにはできる」とエールを送った。
新成人代表は「両親には愛して育ててもらったが、思うような息子ではなくて申し訳ない。これから両親を幸せにしたい」と親への感謝を伝えた上で、「新しい道と自分を一生懸命頑張り、何事も諦めずに進みたい」と力強く誓った。ほかの新成人も「人生を大切にしたい」「保育士になる夢をかなえたい」「二度と間違いを犯さないよう頑張る」などと決意を口にした。
最後に職員一同がFUNKY MONKEY BABYS(ファンキー・モンキー・ベイビーズ)のヒット曲「あとひとつ」を合唱。「あと一粒の涙で ひと言の勇気で 願いがかなう その時が来るって僕は信じてるから 君もあきらめないでいて」と歌詞を通じて新成人へ思いを伝えた。
同少年院は非行の程度が深い少年や、言語や文化など配慮の必要な外国人の少年らを収容。現在17~20歳の68人が、生活指導や職業訓練を受け、出院を目指している。