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登戸児童殺傷
容疑者死亡で不起訴、横浜地検 動機や背景、闇の中

事件事故 神奈川新聞  2019年11月08日 20:03

児童と保護者計20人が刺され騒然とする、通学バスが留め置かれた現場付近=5月28日午前、川崎市多摩区

 川崎市多摩区の登戸駅近くの路上で5月、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校(同区)の児童ら20人が殺傷された事件で、横浜地検は8日、事件直後に自殺し、殺人や殺人未遂などの疑いで書類送検された同市麻生区多摩美1丁目、無職岩﨑隆一容疑者=当時(51)=を容疑者死亡で不起訴処分とした。容疑者がなぜ児童を襲ったのか動機や背景が解明されないまま、捜査は終結することになった。

 書類送検容疑は、5月28日午前7時40分ごろ、同市多摩区登戸新町の路上で、児童と保護者を次々と柳刃包丁で襲い、同校6年の女子児童=当時(11)、東京都多摩市=と外務省職員の男性=当時(39)、同世田谷区=を殺害したほか、40代女性と児童17人を殺害しようとした、としている。

 多摩署捜査本部は、停車中のスクールバスのドライブレコーダーなどから同容疑者の関与を特定し、9月2日に書類送検した。地検は送検後の約2カ月間で、判明した経緯や不起訴処分にいたる法的な手続きなどを遺族や被害者家族に説明したとみられる。

 捜査関係者によると、現場や同校周辺の防犯カメラには事件の数日前から同容疑者に似た人物が写り込んでおり、同校の児童を狙った計画的な犯行が疑われている。一方で、同容疑者は長年無職で近年の交友関係がほとんど確認されなかった。重要な情報源となる携帯電話やパソコンも自宅からは見つからず、事件の動機に結びつくような手がかりは得られなかった。

 同校を経営するカリタス学園の高松広明事務局長は「亡くなった方や、今なお事件の後遺症に苦しんでいる方の気持ちを思うと、動機も解明されずに司法手続きがすべて完了したことは残念です」とコメントした。


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