1. ホーム
  2. K-Person
  3. 親子の悩みに寄り添う いつか女優が天職に

【K-Person】井上真央さん
親子の悩みに寄り添う いつか女優が天職に

K-Person 神奈川新聞  2017年10月08日 13:57

井上真央さん
井上真央さん

井上真央さん

 17日スタートのドラマ「明日の約束」で主人公の藍沢日向(ひなた)を演じる。約2年ぶりとなるドラマ出演に、「親子関係の問題が軸となった作品。描くには複雑なところがあるからこそ、挑戦してみたいなと思いました」と、笑顔を見せる。

 日向は鎌倉の高校で、スクールカウンセラーとして生徒たちの悩みに日々寄り添う。ネグレクト、過保護すぎる母親…。思春期を迎える生徒の悩みはさまざまだ。日向自身も幼少からの母親との関係に悩み、トラウマ(心的外傷)を抱えてきた。

 男子生徒が謎の死を遂げるなどミステリー色も強い作品だが、「犯人捜しがテーマではないんです」と語る。「人間関係で何が大切なことかが描かれていて、今、親子関係で苦しむ人にそっと寄り添えるような作品にしたいです」と意気込む。

 書き下ろしの脚本に「台本をもらうたび、次回の展開が気になっています」と、自身もドラマの展開を楽しみにする。役作りでは「何でも話を聞いてくれた、中学校の国語の先生を思い出したりしています」と目を細める。

 「今、振り返ると、その年齢でしか演じられない役柄に、取り組ませてもらえていたなと思います」。5歳から役者の仕事をこなし、ドラマや映画など国民的な女優としてさまざまな作品に出演してきた。「これからも、今の自分だからこそ向き合える役に出会いたい」と語る。

 人間の心の機微を演じる役者という職業については、「この職業に限ったことではないかもしれないけれど」と前置きした上で、「自分が苦しいなとか、嫌だなと思ったことを経験すればするほど、相手の気持ちも分かるようになり、演技の糧になると思います」と、人生の年輪を重ねることをプラスに受け止める。

 日向が生徒たちと向き合い成長する物語を通して、自身もこの作品で役者として、人として成長を遂げるつもりだ。久しぶりのドラマ出演に、「年下の役者さんも増えてきて、そこも新鮮です」と笑みがこぼれる。

 人生のほとんどを役者として過ごしてきた。「もっともっと自分の中で自信が持てたり、誇りに思えるようなお仕事をこれからもしていきたい。何回演じても難しいし、ああ、だめだなと思うことの繰り返しだけれど、いつか『女優が天職です』と言えるようになりたいです」

いのうえ・まお 女優。1987年、横浜市で生まれる。明治大学文学部卒。5歳で子役としてデビュー。数多くのドラマやCMに出演。99年から放送のドラマ「キッズ・ウォー」で注目を集める。2015年、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」で主役を務める。フジテレビドラマ「明日の約束」は、17日午後9時スタート。

記者の一言
 「気をつけて帰ってくださいね」。茨城県土浦市のロケ現場でのインタビュー後、横浜から来た記者らを気遣って、声を掛けてくれた。ハマっ子の井上さんは、崎陽軒のシウマイ弁当が「大好き」という。そんなところも親しみがわき、すてきな人柄にますます引かれた。さまざまな役を演じてきた井上さんだが、NHK連続テレビ小説の「おひさま」のせりふを今も大切にしているという。「いつも心に太陽を」。言葉通り、笑顔が太陽のようだった。これからも、井上さんの作品に元気をもらいたい。


(C)カンテレ
(C)カンテレ

シェアする