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時代の正体 ヘイトスピーチ考
陳情書(中)恐怖に生き方歪められ

時代の正体 神奈川新聞  2019年10月05日 11:02

同じ在日女性の立場からつづられた陳情書
同じ在日女性の立場からつづられた陳情書

 藤沢市在住の「極東のこだま」がとりわけ卑劣なのは川崎市川崎区の崔江以子さんの近所に住んでいるように装い、脅迫・嫌がらせのツイートを繰り返していたことにあった。「買い物のついでに散歩。すれ違わないかな」「おれが見えないのか」と自らの影をちらつかせながら「しね」「ナタを買ってくる」と襲撃を具体的にほのめかした。

 県民の生活の平穏を守ることを目的とし、インターネット上のストーカー行為も処罰対象とする県迷惑行為防止条例による処罰を求め、同じ在日コリアンの女性たちが横浜地検川崎支部に提出した陳情書には崔さんが刻み付けられた恐怖への強い共感がつづられている。

 こういう文言を見て、恐怖を感じずに生活できるはずがありません。常に危害を加えられるかもしれないという恐怖を抱えながら、いつ心を休めることができるでしょうか。

 加害者が近くにいるかもしれない状況下で、私であれば家からほとんど出られないだろうと思います。可能であれば家を引っ越していたと思います。実際、私はストーカー行為が疑われる人が家の近所にいるかもしれない恐怖に耐えられず、引っ越しを余儀なくされた経験があります。


 それはまた差別される側として根拠のある恐怖を共有しているからこその共感であった。ある専門職の在日コリアンの女性は「私は差別は暴力に発展することがあると身をもって知っている」と中学2年生のころの被差別体験を明かす。

 制服のチマ・チョゴリで駅のバス停の階段を上がっていた私は、見知らぬ女性2人組に絡まれました。「なんだよこの服」と吐き捨てるように言われ、チマ・チョゴリの胸元のリボンを引っ張られ、よろけた私は階段から落ちそうになりました。その瞬間、拳でほおを殴られていたのです。

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