1. ホーム
  2. 話題
  3. 割烹の神髄、後世へ 平塚の老舗「鳥保」鳥海さん

遺族が著作寄贈
割烹の神髄、後世へ 平塚の老舗「鳥保」鳥海さん

話題 神奈川新聞  2019年10月02日 13:20

 平塚市内で半世紀にわたり老舗料理店「鳥保(やす) 割烹(かっぽう) 貴柳庵」を営んだ鳥海義晃さん(80)が7月、急逝した。生前に自費出版した料理指南書を遺族が市に寄贈。平塚ゆかりの作家で美食家の村井弦斎を尊敬し、食による地域振興にも奔走した。素材にこだわり、味にこだわる-。頑固な料理人が生涯貫いた日本食の“神髄”を後世へと託す。


7月に亡くなった鳥海義晃さん(栗原さん提供)
7月に亡くなった鳥海義晃さん(栗原さん提供)

 20代で料理の道に入った鳥海さん。JR平塚駅前にあった貴柳庵は今年2月に閉店するまで55年に及び、手頃な値段で本格的な日本料理を楽しめる店として親しまれてきた。

 明治時代のベストセラー「食道楽」を記した弦斎を敬愛し、地元商店主らとともに「村井弦斎の会」を立ち上げた。食道楽のレシピの再現にも取り組む一方で地元の公民館や学校で料理教室を開くなど、弦斎の提唱した「食育」の推進にも尽力した。

 7月5日、湘南ひらつか七夕まつりの会場で転倒。頭を強く打ったことがたたり、4日後に亡くなった。長年傍らに立ち、店を切り盛りした妻の政江さん(83)は「とにかく頑固。材料にも調味料にもこだわりがあって絶対に譲らなかった」と振り返る。

◆食文化への熱き思い

この記事は有料会員限定です。

月額980円で有料記事読み放題/100円で24時間読み放題のコースも。詳しくはこちら


シェアする